できそこないのこんぺい糖  【03】

その後数日・・・
意外にも何事もなく日々はすぎ気づけば体育祭の時期
黒板に書かれてるのは種目名

障害物競走
つなひき
玉入れ
リレー
チアダンス
玉転がし などなど・・・


みんな自分の出たい種目の下に名前を書いてたら・・・





  
  「あぁー!障害物競走あぶれちゃったぁ
   あたし綱引きなんて絶対いやー!」


声の主は・・・華の前の席の女の子
その子は華ののほうを振り向いて・・・まさか・・・



  「ねぇー、華ちゃんっお願いっ!
   あたしと種目かわってよー 
   ほら、華ちゃん体格いいからー、綱引き優勝間違いなし!」


やっぱり・・・
教室中に聞こえただろうその声にみんな反応して・・・


  「おぉ、それいいんじゃん?」

  「栄田だったらひとりで楽勝かもよー?」
  
  「クスクス」  「キャハハ!ひっどぉーい!」




こういうとき華は毎回決まってこう答える

  「もぉー、仕方ないなぁー!」

言葉と裏腹にいつも泣きそうにながらこのセリフを
いっていることに華は自分では気づいていなかった



  「ね、華ちゃんっ おねがーい!」



華 「・・もぉー、仕方なっ・・」


猛 「おい!おまえらいいかげんにしろよ!」
華 「・・へ?」






  「な、なんだよ猛ー」

猛 「人が気にしてることいちいちからかうんじゃねぇよ!」


  「だけど栄田自分で自分のことデブっていってんじゃん」

猛 「人に言われる前に自分でいわねぇと倍つれぇだろうが
   もっと人の気持ちかんがえろっ」


  「・・・」   「・・・」



予想外な展開に華もびっくりしたまま猛をみつめる
と、華のほうをむいて・・・



猛 「おい!おまえも、いやならいやっていえよ!
   デブデブいわれて人にいいように使われていやじゃねぇのかよっ!」



華 「・・・っ」
猛 「おい!」



華 「・・・っいやっ うぅーー」

泣き出してしまった華に教室は静まり返り・・・


  「・・・」   「・・・」



そして猛が一言

猛 「・・・っていうことだ
   今後こいつのことデブっていったやつはオレがぶっ殺す」





木元 猛

この名前が華に今までと違う印象を与え始めるのは
そんなに先の話じゃないだろう
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